Let's try Jazz Piano
テンションを弾けるようにする!!
ここまでコードを覚えて、実際にオープンボイシングを用いてコード譜の演奏ができるようになってきたら。
ここからがJazzアレンジのスタートです。
これまでは、真っ白なキャンパスに下書きをしてきたようなものです。これからその下書きに油絵具を重ね塗りしてゆきながら、Jazzアレンジをしてゆきます。
まずは、テンションという絵具でJazzらしい和音の響きを付け足していきましょう。
テンションについて理論書を読むと、まぁいろいろ書いてます。
無視しましょう。w。なぜならテンションを理屈で理解しても実践に使えないからです。
そして一杯ありすぎて頭がパンクしてしまいます。
テンションとは、コードの構成音以外の音で、その音を和音に加えることでJazzらしい響きを出すことのできる調味料。と、それくらいの理解で十分です。
できるだけシンプルにして、まずは最低覚えておきたいテンションだけ、弾けるようにしていきましょう。
これまで、メジャー、7、m7、△7の和音を覚えてきましたが、それぞれのコードに対して使えるテンションがあります。
とてもシンプルです。
● セブンス(7)のコードの場合。
ルートの半音上の音(つまり、#1=♭2=正確には♭9と書く)を和音に加える。
● セブンス(7)のコード以外(メジャー、m7、△7)の場合。
ルートの全音上の音(つまり、2=正確にはadd 9と書く)を和音に加える。
これだけです。
では、まず筋トレコード暗記で使ったⅡm7-Ⅴ7-Ⅰ△7にテンションを加えて弾いてみましょう。
実際に、最初に覚えたⅡm7-Ⅴ7-Ⅰ△7であるDm7-G7-C△7にテンションを加えていきます。

Dm7-G7-C△7にテンションを加えるとこのようになります。
1つ1つ見ていきましょう。
まずDm7のテンション。
Dm7のルートはレです。7以外のテンションは、ルートの全音上なので、ミになります。
なので、Dm7のオープンボイシングにミを加えます。
次はG7のテンション。
G7のルートはソです。7のテンションはルートの半音上なので、ソ#になります。
なので、G7のオープンボイシングにソ#を加えます。
最後にC△7のテンション。
C△7のルートはドです。
7以外のテンションは、ルートの全音上なので、レになります。
なので、C△7のオープンボイシングにレを加えます。
どうでしょう?少しJazzっぽい響きになってませんか??笑。
筋トレ的暗記法では、この方法でCirckle of 5thを1周します。
そうすることで、全てのキーのテンションを覚えることができます。
では、さらに実際に曲の中で、テンションを加えて演奏してみる練習もしてみましょう。

これが、オープンボイシングを使ったOver the Rainbowの弾き方でした。
全てのコードにテンションを加えてしまうと、気持ち悪いところも出てくるので、どこにテンションを加えるかは、演奏者のセンス、選択になります。
では、実際にテンションを加えていきましょう。

テンションを加えた場所には、「テ」と書いています。
全てこれまで説明したルール通りにテンションをくわえています。
実際に弾いてみると、どうですか?だいぶJazzっぽい雰囲気がかもし出ていませんか?笑。
これが、Jazzアレンジへの第1歩です。
即興でこのようにテンションを加えていくには、各コードのテンションを体で覚えていく必要があります。
Circle of 5thの筋トレ法で覚えていくと、自然と体にテンションが染みついてきます。
そのうち、コード譜を初見で弾いても、自然にテンションを押さえたくなるんですよね。
テンションに関する説明は以上になります。