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レフトハンドボイシング

さあ、話の内容がいよいよレフトハンドボイシングになりました。

よっちがこの2年弱で学んできたJazz Pianoの中で、伝えられることはあとわずかです。笑。

最初にJazz Pianoの先生に釘を押されたことがあります。

レフトハンドボイシングまでは、Jazz Pianoを弾く上で必須のテクニック。そこからは、+αを少しずつ増やしていくことになる、ということです。

逆の言い方をすれば、レフトハンドボイシングまでのテクニックはそれぞれ、マスターすれば実践に生かせる幅が大きい、ということです。

なので、頑張って体得してゆきましょう。

 

Jazz Pianoを始めるに当たって、最初で最大の大きな壁がコード暗記だとすると、レフトハンドボイシングのマスターはその次に大きな壁になるでしょう。

というのも、テンションや裏コードに比べると、少し複雑で、覚えることが多いからです。

しかし、レフトハンドボイシングを使えるようになると、左手の伴奏だけで、テンションを含んだ伴奏ができるようになります。

そのためピアノソロアレンジでは、必須のテクニックになりますし、もちろんバッキングでも重宝します。

 

では、レフトハンドボイシングを説明してゆきます。

レフトハンドボイシングの説明を教科書でみると、あえてルートを弾かないコード和音の弾き方。といったような説明があります。

ベースなどの楽器が含まれるセッションであれば、ルート音はベースが担当するので、ピアノがルート音をジャンジャン鳴らすとベースとかぶってしまう、という理屈です。

なので、レフトハンドボイシングで、ルートを弾かない和音の弾き方を覚えてバッキングに用いると。

もちろん、その通りなんだと思います。(よっちはセッションをほとんどしたことがないので、実感としてはよくわかっていませんが。)

ただ、ピアノソロでもJazzアレンジをする際に、左手でルートも交えながらレフトハンドボイシングを使うと、左手だけでテンションを含んだバッキングができるので、それにメロディーやソロの右手を合わせると、とてもJazzyなアレンジにすることができます。

 

レフトハンドボイシングのそれぞれを、見ていきましょう。

レフトハンドボイシングのルールは次の通りです。

 

● m7の場合

 2度(ルートの全音上)、3度、7度を弾く。

● △7の場合

 2度(ルートの全音上)、3度、6度(7度の全音下)を弾く。

● 7の場合(これが複雑!)

 C7~F7: 3度、7度、9度(=2度)

 F#7~B7: 7度、3度、♭13度(=♭6度)

を弾く。

 

どうでしょう?ややこしいですよね?特に7。z(T-T)z

最初はいちいち数えて音を探すことになりますが、最終的には和音の音色で覚えて、パっと出せるように体得します。

具体的にⅡm7-Ⅴ7-Ⅰ△7で見ていきましょう。 

まず、Dm7-G7-C△7から。

 1つずつ見ていきましょう。

 まずDm7。

 Dm7の2度はミ、3度はファ、7度はドですね。

 

 次に7は後に回してC△7。

 C△7の2度はレ、3度はミ、6度はラですね。

 

 最後にG7。

 G7はF#7~B7の間なので、7度、3度、♭13度を弾きます。

 G7の7度はファ、3度はシ、♭13度=♭6度なので、ミ♭になります。

 

 どうでしょう?ややこしいですよね。そして、実際に弾いてみるとルートがないので、ほんとにこれG7なの?って感じ。

 ピアノを練習する時は1人で練習することが多いと思うので、ルートも織り交ぜて、アルペジオを使ってⅡm7-Ⅴ7-Ⅰ△7を練習してみましょう。

 え?アルペジオ??笑。

 

 アルペジオを簡単に説明します。

 アルペジオはコードの構成音をバラバラに弾く伴奏の仕方です。そのように和音を崩して弾くことで、曲の流れに抑揚をつけることができます。

 最初の音はルート音。次に5度を弾いて、最後にレフトハンドボイシングの和音を持ってくる。そんなアルペジオをやってみましょう。

 こんな感じになります。それぞれのコードの2音目を見てください。Dm7の5度であるラ、G7の5度であるレですね。

 これまであえて書きませんでしたが、メジャー、マイナー、△7、7いずれの和音においても5度の音はコードの構成音の1つなのです。

 伴奏において、5度の音はアルペジオで経過音的に用いることが多いと思います。

 

 こんな感じで、レフトハンドボイシングを覚えていくのですが、せっかく左手だけで伴奏ができるので、適当な右手のメロディーもつけてみましょう。

 例えば、、、

 こんな感じどうでしょう?実際によっちがレフトハンドボイシングを練習する時に使っているフレーズです。

 よく見ると、右手のメロディーには、テンションも加えているんですね。

 このフレーズで練習すれば、レフトハンドボイシングとテンションとどちらも1度に練習できる!!と思って、こんな感じにしてみました。

 

 これを使って、Circle of 5thをまた全てのキーで一周します。

 結構大変です。なぜなら、レフトハンドボイシング、テンション、メロディー全てを転調して探す必要があるんです!!

 最終的には音で覚えて、パッと弾けるようになれば、実践で応用を効かせられるになると思います。

 

 ここまで、シンプルかつ実践的な練習方法を意識して、コード暗記法、テンション、裏コード、アルペジオ、レフトハンドボイシングを説明してきました。

 最後にこれらのテクニックを利用して、よっちがアレンジした「Over the Rainbow」をUpしておきます。

 あー、ここテンション使ってる!とか、出た!裏コード!!とか。レフトハンドボイシングでソロのバッキングしてるな。とか。

 1つ1つのテクニックを使えるようになってくると、他人の演奏を聴いていても、そういうところが何となくわかるようになってきます。

 

 現在のよっちは、Improvisation上達に向けて、スケール活用法などの練習メニューを考えていますが、なかなか実践的、効率的な練習メニューを思いついていません。何か、このHPを見て頂いている方のアドバイスやご意見を頂いて、より良い練習メニューを開発できたらいいな、と思っています。なので、スケール練習法で何か良いアイディアがあれば、教えて頂ければ嬉しいです。もちろん、ここに掲載している練習方法の質問や新しいアイディアでも喜びます。笑。

 

 ではでは。皆さん。またサークルでお会いできるのを楽しみにしております。^ ^

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